readme_Q079_20210315.txt --------------------------------------------  Q079 きのこ(245図)  1.LAJDB 原カード画像データベース    LAJDB_Q079_RUN_PUB01.zip   ランタイム版                      zip形式圧縮ファイル     圧縮ファイルの内容:       lajdb_q079_lx01_b01V2-01.USR      <= メインのデータベースファイ       wformQ079_lx01V1.USR         <= (語形)       lajp_ken2.USR               <= (県名)       item_all.USR                <= (項目名)        LAJDB_Q079_RUN_PUB01.exe       <= ランタイムアプリケーション   *zip形式で圧縮してあります。解凍して利用してください。   *データベースを見るには,別途にデータベースのソフトは必要ありません。    ランタイムアプリケーションのファイルをクリックして,データベースを起動してください。    動作環境:WindowsXP以降の環境         (WindowsXP, Windows7, Windows10上で動作確認)  2.LAJDB エクセルファイル   (1)laj_q079_b01-01b.xls   エクセルファイル 形式1                    各地点の回答が1レコードになっている形式   (2)laj_q079_b01-01b2.xls   エクセルファイル 形式2                    各地点の各回答語形ごとに1レコードになっている形式   *エクセルファイルは圧縮してありません。  3.内容に関する注 (1)きのこの「総称」のないものを示す符号(記号,スタンプ)     Q079(245図)は,きのこの「総称」を求めているが,必ずしもそのような「総称」が得られ    なかった場合,地図上で,これを示すものとして3種の符号(記号)が使われている。        (前略),この項目では食用茸と毒茸(以下,実際に「毒」はなくても,食用にしないものは一応      「毒茸」としてまとめた)とを含めた,いわば「きのこ」の総称を求めた。ところが,地域によって      は,必ずしもそのような「総称」の得られないところがあった。したがって,それら総称のない      ものについては,特別な符号をもって示した。凡例の最後に示した符号がそれである。(後略)                               (『日本言語地図』第5集解説 p.137)    原カード(山カード,語彙カード)上の記入,書き込みと上記の3種の記号とがどのように対応しているか    ということに関して,カード上に直接的な説明は記録されていないのでカードと地図と突き合わせて,    内容を確認,整理した。 (1-1)地図上の符号に対応するLAJDBの凡例語形欄への入力    地図の凡例とその説明,および,対応するLAJDBの凡例語形欄の入力を下に示す。   地図の凡例欄の符号  説明                      LAJDBの凡例語形欄への入力     -----------------------------  ------------------------------------------------------------------  ------------------------------------------------------   紺色の小円      全体称に含まれない特殊な茸の個別称       【特殊な茸の個別称】              全体称との併用という形で示してある。              具体的な名称は考慮に入れていない。   -----------------------------  ------------------------------------------------------------------  ------------------------------------------------------   紺色の小三角形    総称は毒茸についてのみあり,食用茸は個別称   【食用茸は個別称】              具体的な名称は考慮に入れていない。              「毒茸だけの総称」との併用という形で示す。   -----------------------------  ------------------------------------------------------------------  ------------------------------------------------------   小十字形(ダガー)  その語形が毒茸だけの総称であることを示す。   <<毒茸だけの総称>>              それぞれの語形を表す符号の右方に付ける。                    地図上ではそれぞれの符号と同色。         当該語形に注の形で付加                                      (例)KUSABIRA<<毒茸だけの総称>>   -----------------------------  ------------------------------------------------------------------  ------------------------------------------------------    この3種の符号に関する詳しい説明は,『日本言語地図』の解説(第5集解説の pp.137-138)を参照のこと。 (1-2)原カード上の書き込みとの対応   原カード(画像データベース)上の書き込みと凡例語形欄の入力との対応  (a)原カードと地図の凡例語形との対応: 原カードの「〜〜」は地図上の「紺色の小円」に対応        LAJDBの凡例語形欄の入力: 【特殊な茸の個別称】     (注)原カード上の鉛筆の記入は,〜〜は波線「〜」が横に2本あるのではなくて,二重の波線。        文字の入力上,「〜〜」と横並びになっている。  (b)カードと地図の凡例語形との対応: 原カードの「〜」は地図上の「紺色の小三角形」に対応       LAJDBの凡例語形欄の入力: 【食用茸は個別称】  (c)カードと地図の凡例語形との対応: 原カードの「×」印は地図上の「小十字形(ダガー)」に対応       LAJDBの凡例語形欄の入力: 「×」印の付いた語形には<<毒茸だけの総称>>を注記する。                     (入力例)                         DOKUNABA<<毒茸だけの総称>>                         KUSABIRA<<毒茸だけの総称>> (1-3)地図の凡例欄の符号,原カード上の書き込み,LAJDBの凡例語形欄の入力の対応のまとめ  地図の凡例欄の符号  原カード上の書き込み           LAJDBの凡例語形欄の入力  ーーーーーーーーー  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー  ーーーーーーーーーーーーーー  紺色の小円      〜〜   (カード上,二重の波線)    【特殊な茸の個別称】      ーーーーーーーーー  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー  ーーーーーーーーーーーーーー  紺色の小三角形    〜                    【食用茸は個別称】       ーーーーーーーーー  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー  ーーーーーーーーーーーーーー  小十字形(ダガー)  ×                    <<毒茸だけの総称>>     ーーーーーーーーー  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー  ーーーーーーーーーーーーーー  (注)カード上の記入と地図上のスタンプとが対応してないケースがあるので注意。下記の(3),(4)を参照。 (1-4)注記「<<毒茸だけの総称>>」付きの語形に関する注意    注記「<<毒茸だけの総称>>」は,注記として,語形に注記を付加しているため,データベース上の    文字列としては,語形と注記「<<毒茸だけの総称>>」が一続きの語形になっていることに注意。    例えば,「KUSABIRA」に「KUSABIRA<<毒茸だけの総称>>」がある場合,   「KUSABIRA<<毒茸だけの総称>>」と「KUSABIRA」は,表面的には,別の2つの語形として    データベースの語形ファイルには記録されている。 (2)原カード上の「A」,「B」,「C」,「D」などのアルファベットの書き込み    山カードや語彙カード上に,「A」,「B」,「C」,「D」の鉛筆の書き込みのあるものがある。    解説等に関連する記述は無く,編集上の意味が不明のため,カード上の記入と地図との対応をチェックした。   (2-1)「A」」の書き込み     「A」のパターンの分類が編集時には試みられていたと考えられるが,地図上の     凡例語形のスタンプに反映させるには至らなかったものか。     カード上への「Aの書き込み」は地図上の凡例にやスタンプには反映されていない。   (2-2)「B」の書き込み     回答語形に「×」印,<<毒茸だけの総称>>を含んだ語形が含まれているが,【食用茸は個別称】や,     【特殊な茸の個別称】は含まない回答パターンに与えたのものと思われる。     個々の凡例語形に直接に反映するものではない。     原カード上の「×」印は凡例語形上の「小十字形(ダガー)」に対応     凡例語形欄:「×」印の付いた凡例語形には<<毒茸だけの総称>>を注記     (注)「B」のパターンだが「B」の書き込みのないケースあり。            (例)山カード:0108.079.9999.99.6.0105.h0.jpg        山カード:0109.079.9999.99.6.0102.h0.jpg        (3-1),(4)も参照   (2-3)「C」の書き込み     回答語形に「〜」(【食用茸は個別称】)を含んだ語形が含まれている回答パターンに与えたもの     と思われる。     (【食用茸は個別称】は「毒茸だけの総称」との併用という形で示されている。上記(1-1)を参照。)     個々の凡例語形に直接に反映するものではない。     原カード上の「〜」は 地図の凡例の「紺色の小三角形」に対応する。     凡例語形欄:「〜」は【食用茸は個別称】に置き換えてある。   (2-4)「D」の書き込み(「D」および「D'」の2種あり。)     「D」および「D'」の書き込みは,回答語形に2重の波線「〜〜」(【特殊な茸の個別称】)を含ん     だ語形が含まれている回答パターンに与えたものと思われる。     「D」と「D'」の違いは,「D」は回答パターンに「×」を含み,     「D'」は「×」を含まないことにあるように思われる。     個々の凡例語形に直接に反映するものではない。     原カード上の「〜〜」は 「紺色の小円」に対応する。     凡例語形欄:「〜〜」は【特殊な茸の個別称】に置き換えてある。     (注)「〜〜」は,カード上の記入では,波線「〜」が横に2本あるのではなくて,二重の波線。        文字入力上,「〜〜」とした。 (3)『日本言語地図』の初版の誤植(縮刷版では修正されているケース)    『日本言語地図』の初版と縮刷版との間で「総称のないものを示す地図上の符号( 小十字形(ダガー)」    の有無に違いのあるケースがある。縮刷版の「 小十字形(ダガー)」がある押印が正しい。 (3-1)毒茸だけの総称であることを示す「 小十字形(ダガー)」のスタンプは初版の地図にはなく,     縮刷版の地図にはあるケース1   ・この山カードに分類される語彙カードの地点には,毒茸だけの総称であることを示す「 小十字形(ダガー)」    のスタンプが初版の地図にはなく,縮刷版の地図にある。   ・山カードには「B」の記入が無いが,「B」の記入あるものと同じパターン。   ・語彙カードには「B」と読める鉛筆の書き込みあり。    語彙カードは毒茸だけの総称を含み,かつ「B」のパターンに合っていることを確認。   ・対応する凡例語形「DOKUMATTAKE」に「 小十字形(ダガー)」ありに対応するマーク    「<<毒茸だけの総称>>」を付けた。    山カード: 0108.079.9999.99.6.0105.h0.jpg         DOKUMATTAKE<<毒茸だけの総称>>,MATTAKE    上の山カードに分類される語彙カードの地点番号: 6524.01, 6524.66   ●縮刷版の通り「 小十字形(ダガー)」がある押印が正しい。 (3-2)毒茸だけの総称であることを示す「 小十字形(ダガー)」のスタンプは初版の地図にはなく,      縮刷版の地図にはあるケース2   ・この山カードに分類される語彙カードの地点には,毒茸だけの総称であることを示す「 小十字形(ダガー)」    のスタンプが初版の地図にはなく,縮刷版の地図にある。   ・山カードには,「 小十字形(ダガー)」のスタンプに対応する「×」印はないが,この山カードに分類される    語彙カード(地点番号「6514.61」)の「MAGUSOMATTAKE」,「DOKUMATTAKE」には    「(食用にならないものをひっくるめて云うようである。)」の記入あり。   ・山カード上の鉛筆の記入は,読みづらいが,「B」の書き込みと認められる。他の「B」のカードも全て確認。    「B」のパターンとして矛盾しないことを確認。また,この分類される語彙カードにも「B」の書き込みあり。   ・対応する凡例語形に「 小十字形(ダガー)」ありに対応するマーク「<<毒茸だけの総称>>」を付けた。   山カード:0110.079.9999.99.6.0100.h0.jpg        MAGUSOMATTAKE<<毒茸だけの総称>>,DOKUMATTAKE<<毒茸だけの総称>>,MATTAKE   上の山カードに分類される語彙カードの地点番号: 6514.61   ●縮刷版の通り「 小十字形(ダガー)」がある押印が正しい。 (4)『日本言語地図』の誤植(初版の誤植が縮刷版でも修正されていないケース)   原カードの記載に基づけば,押印されるべき符号が地図にはない(『日本言語地図』初版と縮刷版の両方にない)。   山カード:0109.079.9999.99.6.0102.h0.jpg KOEMATTAKE<<毒茸だけの総称>>,MATTAKE   ・毒茸だけの総称であることを示す「 小十字形(ダガー)」のスタンプは地図になし。    初版の地図にも,縮刷版の地図にもないことを確認。   ・分類される語彙カードと地図を確認。   ・山カードには,「 小十字形(ダガー)」のスタンプに対応する「×」印はないが,    語彙カードは毒茸だけの総称を含み,かつ「B」のパターンに合っていることを確認。    また,この分類される語彙カードにも「B」の書き込みあり。   ・LAJDBのデータでは,対応する凡例語形に「 小十字形(ダガー)」に対応するマーク    「<<毒茸だけの総称>>」を付けた。   上の山カードに分類される語彙カードの地点番号: 6535.73   ●原カードに基づけば,「 小十字形(ダガー)」のスタンプがあるのが正しい。    縮刷版でも初版の誤植が直っていないlケース。 (5)項目番号「077」,「078」の回答を加えて地図を作成したケースの語彙カードの記載状況   「コケ」(KOKE)については,先行する項目番号「077」,「078」の回答を加えて作図されている。   該当する語彙カードには,赤字で「77」や「78(1地点のみ)」の数字が書き込まれている。   (例1)カードに「77」が記入されている例:地点番号「5567.46」   (例2)カードに「78」が記入されている例:地点番号「6548.82」   「077」,「078」の回答を加える編集に関する説明は,『日本言語地図』の解説(第5集解説の p.139)   を参照。該当する地点番号の列挙あり(画像データベースとの対応は確認)。 (6)山カード上の凡例語形の記入が一貫していないケース   山カード上で,凡例語形中の「G」の後に「〔g〕」が記入されている場合と〔g〕が記入された上で   取り消し線で消されている場合がある。この山カードの凡例語形中の「〔g〕」は,地図の凡例語形欄   には対応するものはない。     山カードの凡例語形の記入では、「G」のあとに「〔g〕」の音声記号が記入されているケースがあるが,   地図上の凡例語形には対応する記入はない。                        (例)0006.079.9999.99.6.1893.h0.jpg  KINOGO      0067.079.9999.99.6.0256.h0.jpg  CUNOGO,KINOGO   なお,記入されたGの直後の「〔g〕」の音声表記の記入が取り消し線で消されているケースもある。   (例)0007.079.9999.99.6.1489.h0.jpg  CINOGO      0010.079.9999.99.6.1473.h0.jpg  CUNOGO (7)整理番号のない語彙カード:地図上にはスタンプあり   地点番号「6421.82」の語彙カードには対応する山カードも整理番号もなし。   地点番号「6421.82」の語彙カードの裏面には,「このカード落ちていたためうら番号なし」の書き込みあり。   地図画像で「ZAZANBO,KINOGO,TAKE」のスタンプのあることを確認。対応する山カードがないので,   ダミーの山カードを作成。もともと整理番号がないので,例外的に整理番号として「6.0000」を山カード,   語彙カードの両者に与える。配列順ソート時に末尾に配列される。 (8)未ソート時の配列順が番号順になっていないケース (8-1)カード連番1968の語彙カード(1968.079.7353.03.6.0600)は,未ソート時,  カード連番1870とカード連番1871の語彙カードの間にある。  未ソート時の位置は本来の場所と異なっているが,ママとした。  (点検前,画像データベースへのインポート時にファイル名のカード連番にエラーがあったため) (8-2)カード連番0148の山カード(0148.079.9999.99.6.0002)は,未ソート時,  カード連番0146とカード連番0147の山カードの間にある。  未ソート時の位置は本来の場所と異なっているが,ママとした。  (点検前,画像データベースへのインポート時にファイル名のカード連番にエラーがあったため) (8-3)再スキャンにより再インポートしたファイル     画像データベースにインポートしたファイルは,新規レコードとして追加されるため,     未ソート時に,データベースの末尾に配列されている。    (再スキャンの個々の理由は備考欄に記入。)      0830.079.5669.96.6.1535.h0.jpg      0830.079.5669.96.6.1535.t0.jpg      1321.079.6481.90.6.1043.h0.jpg      1321.079.6481.90.6.1043.t0.jpg      2200.114.7659.31.6.1719.t0.jpg (9)データではないが,原状態の記録として画像データベース上に残したカード (9-1)0009.079.9999.99.9.9999:「CUCIGINOKO」の山カード   整理番号「1427」がダブって振られていたカード。   「CUCIGINOKO」は別に整理番号「6.1471」にあり,この整理番号「6.1471」の山カードが正しい。   このカードにスタンプされている整理番号「6.1427」では,配列順ソートで他の分類に割り込む形に   なり,分類は正しく行われない。この山カードが作成された原因は不明だが,削除せず,   整理番号を「9999」に変更し,記録として残した。    (9-2)0025.079.9999.99.9.9999:「ZOOTAKE,TAKE」の山カード   整理番号「0053」がダブって振られていたカード。   このカードにスタンプされている整理番号「6.0053」では,配列順ソートで他の分類に割り込む形になり,   分類は正しく行われない。また,凡例語形「ZOOTAKE,TAKE」の組み合わせの回答はなし。   この山カードが作成された原因は不明だが,削除せず,整理番号を「9.9999」に変更し,記録として   残した。  (注)エクセルファイルのデータには(9-1),(9-2)ともに影響しない。 (10)その他,個々のケースの対応は,画像データベース上の備考欄に記入  4.履歴   公開年月日:2021-03-15   2021-03-15   熊谷康雄(国立国語研究所)